江戸時代、朝鮮通信使の来日に際し、下蒲刈島が藩の接待所・玄関口として大歓迎をした記録が多く残されています。なかでも「安芸蒲刈御馳走一番」といわれたほどの歓待ぶりで、往時の記録をもとに全国から集めた食材を使っての豪華な膳を忠実に復元した展示は圧巻です。
 この資料館は明治中頃に建てられた富山県砺波地方の代表的な商家造りである「有川邸」を移築したもので、石置き屋根に豪壮な井桁組みを持つ重厚な建物です。
 このほか本陣とその付近を復元し、通信使の行列人形を配したジオラマ模型や、当時の通信使を再現した等身大の人形、さらに精密に再現された 1/ 10の朝鮮通信使船の模型や全国から集めた朝鮮通信使に関連した「土人形」「張子人形」、通信使行列図や船団図など、往時をしのぶ資料を多数展示し、興味深く見学することができます。





展示案内

「江戸を熱狂させた馬上才」

 2025年6月25日(水)~ 9月8日(月)

 チラシ(おもてうら

 馬上才とは走る馬に乗りながら様々なポーズ決める、馬の曲乗りのことをいいます。徳川家光が観覧を希望したことにより寛永13年(1636)の第4次朝鮮通信使に随行して来日した馬上才。対馬藩邸や江戸城で馬上の妙技を披露しました。当時の日本では、朝鮮の馬上才が天下一といわれ、江戸の人々を熱狂させました。その興奮は絵画や工芸品など様々な形で残っています。
 本展では朝鮮通信使の馬上才に焦点をあて、所蔵資料を中心にご紹介します。







「宝永花洛細見図 十」 宝永年間(1704‐1711) 紙本木版






   
蒲刈本陣と通信使行列の模型   三汁十五菜   朝鮮通信使船模型