この建物は瀬戸内海の島の一つである宮島の門前町にあった町屋です。建てられたのは18世紀末ごろで、二階の出窓の出格子やその下の板庇(ひさし)にその時代の特徴が見られ、屋根は勾配が緩く軒の出が深くなっています。
 また、土地の狭い宮島では側壁を背中合わせに作るため、妻側の屋根の突き出しがほとんどありません。奥の座敷は明治初年に建てられた別の建物を古い建物の中にはめ込んでおり、材料を運ぶのも大変だった島の事情をよく示しています。
 館内には初期伊万里から初期色絵(古九谷様式)・柿右衛門様式、鍋島様式等の名品が揃い、古伊万里の世界を一望することができます。

展示案内


色絵菊文蓋付壺

『花の彩り』

期間:平成29年4月19日(水)~7月3日(月)

 古くから人間の生活に色彩を与えていた花たちは、日本人の自然を慈しむ感性により、花文様として発展しました。江戸時代に日本で誕生した伊万里焼は草創期のものは中国磁器の影響を受けて絵付けがなされており、中国で愛された花文様が多く見られます。17世紀末頃から中国磁器にあまり見られなかった、桜、紫陽花、菖蒲などの日本の身近な花文様が描かれ始め、伊万里の器種を彩ります。
 本展では花の意匠に焦点をあて、伊万里を飾った花々を紹介いたします。



色絵芥子文皿 色絵楼閣桜樹牛文皿